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柿右衛門の白

こんにちは。ネット販売担当の佐藤です。
いよいよ夏本番といった感じで毎日とても暑い!
みなさま熱中症にお気を付けください。

読書好きの私ですが、最近こんな本を読みました。

20160711

十四代柿右衛門さんが書いた、余白の美 酒井田柿右衛門 という本です。

柿右衛門といえば、当店でもお取扱いさせていただいている有田を代表する名窯です。この「余白の美」は、柿右衛門はもちろん日本の文化を知る上でとても興味深い本でした。特に印象的だったのが、柿右衛門の白についてのお話です。

私佐藤は、この箇所を読むまでは柿右衛門の白について正直そこまで惹かれるものはありませんでした。実物を見ても、イマイチ何が良いのか分からず。。(笑)

でも、このお話を読んだ後はその白さも含めてより一層柿右衛門が好きになりました。

少し長いですが、余白の美より引用させていただきます。

窯から出てくる柿右衛門の「白」というのは、窯に携わっている人たちみんなが作りだした「白」なんですね。
あるいは代々の柿右衛門が作り出している「白」じゃないかと思うんですよ。いろんな苦労や喜びがあるわけですが、
それを全部吸収しているような色が、「白」なんじゃないでしょうかねぇ。本当は黒かったり赤かったりするんでしょうけれども、それを「白」で見せてくれている。ですから、「白」の中を剥ぐと、いろんな人間の喜怒哀楽がそこに入っている、そんな感じがします。

深い。深すぎる。。なんだか胸が熱くなってきます。「白」という色についての概念さえ変わりそうな勢いです。

一般的に「白」というのは無ということになっているんじゃないでしょうか?何にも無いのが「白」だということになってますね。「余白」とも言いますね。でも、「余白」というのは単純に余った白い場所じゃないと思うんですよ。「余白」には人間の思いのようなものが全部入っているんじゃないでしょうかねぇ。そんなわけですから、私としてはどうかひとつ「白」の奥底をよく見て下さいという気持ちなんです。

とても説得力のある、深いお言葉です。柿右衛門さん有難うございました。
職人の魂が伝わってくるようで、感激の一言です。

その他、十二代と十三代がよく喧嘩をしていたというお話や、柿右衛門の作品が出来るまでの過程なども載っています。作品が完成するまで本当に手間がかかっているのが分かり、職人の苦労を思うとお値段が張るのも納得しました。この本を読んでますます柿右衛門が好きになったのでした。

20160711-2
以前お買い取りした十三代酒井田柿右衛門の錦香炉

柿右衛門、もっと触りたいです。
柿右衛門のお買取りはくらしのくらまで!

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