モノ語りヒト語り

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電動アシスト自転車にご用心!

東京のあちこちで桜が咲き始め、出張買い取りの仕事には最適な季節になった。
今日の軽自動車での買い取り1件目は食器段ボール箱3箱分、2件目は家具の査定で
腹三分目の帰路である。
軽自動車は荷物が入っていないとふわふわと浮いた感覚になるが、
積み荷がいっぱいになると小さいエンジンがうなり声をあげる。
今日はほどほどの量でちょうどよい走りだ。

世田谷通りで店へ向かう。この道は走らない日が無いくらい仕事のメインストリートだ。
世田谷駅の交差点を青山通り方面へ向かうと、
道路にはペンキで小さなラインがペイントされている。
毎年1月に開催される世田谷ボロ市の出店区画の印だ。
「蜜の極致」のような賑わいが来年には戻るのだろうか。今は歩いている人の姿も少ない。

車道のない道を一人の女の人が肩からかばんをかけながら両手で自転車を持っている。
相当重そうでバランスを崩しながら歩く格好は危うい。
電池が切れたアシスト自転車はバッテリーのせいで普通に走るだけでも重いというのに。

あまりに大変そうで車を止めた。
「どうしたんですか?」
と聞くと近くの駅まで借りた自転車を返しに行くところだが、
ロックがかかってしまい、持ち上げて運んでいたのこと。
車の荷室のスペースもあり、一緒に荷室に運び入れてレンタサイクルのある三軒茶屋まで運んであげることにした。

車の中で、なんで鍵がかかっているのかを聞くと
「レンタサイクルをして営業で回ったあとに電池が切れてしまったが、
電池が切れると鍵がロックしてしまうシステムで歩いて引っ張ることもできなくなった」とのこと。
スマホのみならず、便利な機械はトラブルに遭遇すると、その便利さの数倍もの大きな不便に見舞われることが多い。
もし、バッテリーの無い普通の自転車だったら!
鍵は電子ロック錠ではなく、普通の差して開ける鍵だったら!
こんな苦労は必要ではなかった。
でも、どんなトラブルであれ、「何とかなる」と前向きで解決するが大事だ。
こんなどんよりした時代にはなおさらのことである。

今は、見ず知らずの人が声をかけることためらいを感じるような社会になっている上に、
コロナ禍で過剰なディスタンスが広がるなかで、ちょっとヒトとヒトとの距離を近づけることができたような気がする。

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